気管支喘息とは、気管支の粘膜に慢性的な炎症が起きて気道が狭くなっており、様々な刺激で「ゼイゼイ」を繰り返す病気です。季節の変わり目や風邪をひいたときに「ゼイゼイ」が出てしまうことも多いです。ゼイゼイする（＝発作）たびに気管支がダメージを受けてしまうため、発作が起こらずに安定している状態を続けることが大切です。吸入ステロイドを中心とした日々の治療で発作のない状態が長く続くように管理し、発作が起こってしまった時は発作を抑える治療を行います。発作が起きた場合は気管支拡張薬（=気管支を広げて呼吸を楽にする）の吸入が必要です。当院では吸入器の貸し出しも行っています。

アトピー性皮膚炎は、痒みのある湿疹ができる慢性的な皮膚疾患で、良くなったり悪くなったりを繰り返します。顔や手足の関節部分に湿疹が出やすいという特徴があります。適切なスキンケア（洗浄と保湿）を行いながら、湿疹が強い部分にはステロイド軟膏をしっかり塗って、きれいな肌の状態に保つことが大切です。乳児期に発症したアトピー性皮膚炎の一部は食物アレルギーが関与していることもわかってきました。お子様の皮膚の状態に応じた治療を行っていきますので、お気軽にご相談ください。

食物アレルギーとは、特定の食物によってアレルギー症状（じんましん、目の充血、腹痛や嘔吐、鼻汁・咳など）が出現する病気です。乳児期の食物アレルギーの原因は、卵、牛乳、小麦が3トップですが、年齢が上がると魚卵や木の実類などの割合が増えていきます。食物アレルギーの基本は必要最低限の除去です。やみくもに疑わしいものを全て除去するのは栄養の面でもよいことではありません。アレルギーの検査も参考にしながら、適切な治療を行っていきます。また、専門施設での検査や治療が必要な場合は、適宜対応可能な施設へ紹介させていただきます。